水曜映画サービスデーを利用して「ダンサー・イン・ザ・ダーク」見て来ました。私は特別な映画好きではないのですがたまーに見たくなるみたいで、でもそういう時って勘が働くらしく自発的に見たいと思う映画はたいてい面白いです。「ダンサー~」は面白いという種類ではないですがものすごい奥深い内容でした。ストーリーはそんな奇をてらった内容ではないです。無知な女性の悲劇ともとれるし、移民民族への差別や偏見も背景にあるし。結末が結構衝撃的なので「是非見て!」とは言えませんが(苦笑)本能的な強さを感じさせる内容なので興味のある方は見て下さい。あとね、「目の当たりにしている事が真実ではない」という点。これはかなり考えさせられます。私らは主人公の女性の「視点」で物語を追うので主人公の悲劇性が大きいのですが真相追求という観点からみたらそれはどこにもないんですよ。つまり主人公は「同情すべき点はあるけど凶悪犯」なんですよね。彼女の友人もその点では何の追求もしない。あくまでも「減刑」を目的として動くにすぎないのがこの話をより一層暗いものにしている気がします。真実はどこにあるのか?いや、どれを真実とするのか、いろいろ思うところがあります。あと、この映画はカンヌの最優秀作品賞と同時に主演女優賞も獲得したそうで、主役を張ったビョークが本当凄かったです。あの歌は必聴ですよ!(言い忘れましたがこの映画はミュージカルです)何かこういうの見る度思うのですが私がTVドラマを見ない理由はこういうのがTVでは見られないからだなぁと思いました。役者選びひとつとっても信念を感じます。自分の趣味が一般的でないのを承知でもっとこういうの作ってくれないかなーと思いました。それからこの映画は元祖「シェルブールの雨傘」のジュヌビエーブ、カトリーヌ・ドヌーブが出演しています。大分年を重ねてしまいましたがとても良い役回りで出演していますのでそちらも合わせて見て下さい(私は松竹のまわしもの??)