Minato's memo

旅・エンタメ・日々の覚書

男子:ショートプログラム後半

休憩を挟んで後半グループ。後半になるとさすがにほとんどの選手を知っているという状態です。選手紹介を書いていて思ったのですが私将来的に出場全選手の紹介を書きそうで怖い(笑)ただ、私は本当に熱心なファンに比べると初見が苦手なのでそれはなかなか難しいのですが。だからこそ1度で覚えられる選手って無条件にすごいなと思います。

 【グループ5】

 Yannick PONSERO(FRA)
「In the Mood for Love - Remix by Maxime Rodriguez」

ポンセロ君は元の代表と交代でした。NHK杯に来た事がありますね。その時より数段滑りが良かったです。3Aは素晴らしい。4Tは確率が低いのかな?練習では結構飛んでますが。これコンビの予定だったのか。そして3S・・・ってことは3Lzとか3Fが苦手?それ致命的のような・・・。ポジションの取り方はきれいですが印象より身体が堅いような気がします。
TES37.55 PCS32.21 68.76

 Christopher MABEE(CAN)
「Blues Deluxe」

びっくりノーミスをぶちかましてくれました。カナディアン大喜び。ちょっと技と技の繋ぎ方が大味というか、これをやりました、次これですというのが目立ちまして、全体の演技の流れとしてはもうひとがんばり欲しいなと思いました。新人ノーミスの定位置(笑)7位スタートとなりました。
TES39.28 PCS32.05 71.33 PB

 Andrei LUTAI(RUS)
「To Be by Saint-Preux」

コーチがミーシン。3Aはお手つきな上、ダウン。3Lz+2T 3Loという構成。まぁ25位の選手とはまだ差があるとしても、ロシア勢でこの出来は寂しい限りです。身体のラインの出し方はさすがにきれいだと思いました。
TES28.37 PCS31.00 59.37

 Ryan BRADLEY(USA)
「Polka」

J-sportsではカットだったんですが何故か地上波では放映(スポンサー違うのに・・・ある意味マニアック)会場では大人気でした。身体のラインがあまりトレーニングされた感じがしないのですが(笑)3Aは練習ではコンスタントに決めていたので残念でした。音感はいいなと思いますが、アメリカ勢にしてはステップ、スピンがイマイチ。衣装はもう少しセンス良くしようよ(笑)
TES32.31 PCS31.57 62.88

 Gregor URBAS(SLO)
「Rhapsody on a Theme of Paganini」

ハンサムでした(おい)3Lz+3T、3A(両足)ダウン、3Lo。ジャンプが低いです。サーキュラーステップでつまづいてたりもしました。スピンは上手みたいですね。2つ加点のついているレベル4でした。
TES31.48 PCS28.45 59.93

 【グループ6】

 Stefan LINDEMANN(GER)
「Robot City」

3Lz+2T、3A(お手つき)、3Fという構成。後半になって目立ってスピードが落ちてきました。スピンが弱いです。でも、一時期の本当に不調を考えると調子は上向きかなと思いました。

TES33.86 PCS31.54 65.40

 

Kristoffer BERNTSSON(SWE

「Merecunde by Titanes de la Salsa La Vida es un Carneval」

影の主役(笑)はやり人気があります。そうはいってもこの「悲鳴上げプロ」を知らない人も多く、スタート時に笑いが漏れました。3Aは得意なのかきれいに降りてましたが3F、3Lz+2Tは無理矢理降り。スピンが思ったより上手だと思いました。N杯がちょっとな出来だったので今日は満足。音感の良さを実感しました。スケートはもっと頑張れ。来季はスウェーデンでの世界選手権でその紹介ブースで何故かハリセンを配ってまして、面白半分でそれを振って応援してみました。
TES34.88 PCS31.21 66.09

 Jialiang WU(CHN)
「Crouching Tiger, Hidden Dragon 」

遠目では可愛いウー君。はやり中国勢、プログラム構成は課題だなぁ。ジャンプはかなりきれいですがスケートの伸びがないです。でもPB。中国は偉大な選手がいたから、これからどんどん上手くなって欲しいし、一方でジャンプを極めて欲しい気もしました。
TES39.49 PCS28.21 67.70 PB

 Sergei VORONOV(RUS)
ラフマニノフピアノ協奏曲第2番

世界ジュニア3位。これからの選手なのかな?まだ身体細いですもんね。コーチはウルマノフ(萌え)スピンは上手。PBは更新しましたがはやりロシア勢の出来としては寂しい限りでした。3Aは加点を貰っているきれいなジャンプなので今後次第ですね。TES29.92 PCS30.58 60.50 PB

 Jamal OTHMAN(SUI)
「Danse Macabre」

3Aは飛べないのかな?他3Lz+3T、3F。スピンがかなりいいです。思ったよりもとてもいい印象の選手でした。ジャンプ構成は柴田君と同じになるのでノーミスなら柴田君はここに入るのかなと思いながら。
TES29.12 PCS30.63 63.71 PB

 【グループ7】魔物が・・・魔物が(泣)

 製氷が終わって気付くと超満員。暑い位でした。バトルとか人気のある選手もいるのに客席の視線が織田君一人に集中していた印象。そして3階から関西大学の応援団(大太鼓付き)・・・・スケートリンクにあの応援団は正直逆効果だったような気がします。あんな応援聞いた事ないですよ。バトルはあまりアクセルを練習していなかった気が。織田君はジャンプのチェック中心。少し心配。

 Sergei DAVYDOV(BLR)
「Hymn to the Moon」

ジャンプはノーミスでしたがプログラムがシンプルすぎるかな。というか加点がほとんど付いてない(汗)滑りがきれいで、それ故個性が沈んでしまったかなと思います。ステップもやや弱い。
TES37.61 PCS33.11 70.72 PB

 Nobunari ODA(JPN)
「Fly Me to the Moon」

3Aは入りをスパイラルから・・・と、難度を上げてましてそれ故のミスではあるのですが・・・。出だし明らかにスピードがなかったです。3Fもバランスを崩しました。去年のSPのような思いきり感がなくて、少し集中力を欠いていたかなと思います。このクラスの選手なら多少のアクシデントに動じないよう、きっちり集中すると思うのでミスの原因はあくまでも演技スキルを上げた事だと思うのですが、演技直前に空気を読まずに「おだり〜ん★」という間抜け声(猛毒)が飛びまして・・・。正直印象の悪い出来事でした。ステップが2つともレベル2だったのでPCSは実績がかなり考慮されているなと思いました。

TES32.17 PCS35.00 67.17

 Tomas VERNER(CZE)
トッカータとフーガ」

スタートの3F+3Tは加点が付くほどきれいに決まったのに次アクセルは1回転という痛恨のミス。3Aはフリーでも中盤の呼吸を整えてからのジャンプ1回のみなのでランビエール同様苦手ジャンプなのかなと思いました。ただ、他のジャンプ、ステップ、スピンはほぼMAXの構成な上加点付き、それで9位かぁ。アクセルミスが連鎖したので製氷中に何か撒いた?とか本気で思いました。ステップ内の曲想表現がとても良いです。
TES34.99 PCS35.46 70.45

 Jeffrey BUTTLE(CAN)
「アディオス・ノニーノ」

氷の状態がイマイチだと何故か調子のいいバトル君。(すいません、牛乳リンク@中国での四大陸で4+3を飛んだ実績が・・・・)どっからこんなに応援団が現れたのかという位のカナディアンの応援がすごかったです。そしてその期待に応える素晴らしい出来。TESの加点が意外と少ないのですがPCSはがっつり。この演技を初見で見た時すごくいいプロだけどピアノアレンジが結構複雑で難しいプログラムだなと思ったんですが、そのアレンジをきっちり表現する滑りをノーミスで見られた事が嬉しかったです。TES42.76 PCS37.14 79.90 PB

 Evan LYSACEK(USA)
「パッシヨン」

チャレンジしてきました、4+2!ステップアウトなのでGOE-3は仕方ないですね。回転は足りていたように思います。他のジャンプはクリーンで安定していました。他はとても良かったと思いますがはやりバトルの後でしたので、滑りや表現を比較してしまうと少々辛いなと思いました。あまりアクの強くない選手ですが今季、少しずつ凄みが出てきているので多少の密度のないプロでもよりそれっぽくやれるようになると、また面白くなるかもしれません。
TES37.42 PCS36.07 73.49 PB

 【グループ8】
ここにも関西大学応援団(あわね〜)ジャンプは皆結構決めてまして、おお、レベル高いかなと思ったのですが・・・。

 Stephane LAMBIEL(SUI)
「Blood Diamond」

ランビエールが東京に来るのが決まった時「やった!生カウベル」(ランビエールの故郷の方々の応援団)と思ったのですが応援団はいませんでした(何のファンだ)熱狂のFPに比べて、印象の弱いSP。こちらはあまり練習していないのかなと思いました。ジャンプの位置がSP、FPとも同じでジャンプの飛びやすいプロのはずなんですけど。それとランビエールってフリーの方が強いので予選が無くなった事が大きいかも。SPは3Aの比重が大きいのでどうしても苦手な感じが出てる気がします。昨年に比べるとスピンをきちんとレベルを取る構成に変えてきたり(レベル1〜2でトップクラスな点が出てしまうのがすごいけど)していますが、3T+2Tのというコンビと3Aの転倒があって6位に留まったというのはスポーツとしては問題かなと思いました。個人的には9位くらいが妥当だと思います。PCSがバトルより上はないな。
TES35.85 PCS37.85 72.70

 Brian JOUBERT(FRA)
James Bond Die Another Day

試合演技は初見です。ジャンプの飛び方が他の選手と全然違うのでびっくりしました。他の選手って滑りの流れの中で飛んで着氷するのですがジュベールはテイクオフの動作に入ったと思ったら瞬発力・跳躍力で飛んでしまいます。すごいパワーです。特にアクセルがそんな感じでした。演技的には安定したノーミスだったのですが思いの他拍手がこなくて、見る目が厳しいなと思いました。演技的な味は今後の課題として、スポーツとしては文句なしの出来だと思うのでもう少し評価してもいいと思うんですけど。
TES44.85 38.79 83.64 PB

 Johnny WEIR(USA)
「キング・オブ・チェス」

スタミナ不足のところがみえました。ジャンプの軸がきれいに出ていたのに後半のジャンプは目立ってスピードが落ちてステップアウト。それとステップ2つが曲の強さに合っていない、流し気味のステップだなと思いました。ステップは2つともレベル2の評価。身体も細いまま、滑りも戻っていないような気がしましたがNHK杯名古屋大会から技術スキルが上がっていないのが一番問題なのかも。それでもライサチェクの上に。この2人のライバル関係も厳しくも面白いですね。
TES37.97 PCS36.29 74.26

 Daisuke TAKAHASHI(JPN)
チャイコフスキーバイオリン協奏曲」

出て来た瞬間、どこかで見たことある空気感・・・「トリノ五輪だ〜」と気付き、やばいな〜と思いました。見るからにガチガチ。あの動きでむしろ良くノーミスに纏めましたよ。その辺が昔と違って練習量からくる裏付けがあるのかなと思いました。演技としてはスピンの回転は遅いし、ステップの拍が微妙に取れてないし、本当に綱渡りな感じの出来だったなと思います。ところでキスクラでのダイスケ君人形、「オロナ●ンC」を持っていますがスポンサーは大丈夫??
TES36.94 PCS37.57 74.51

 Alban PREAUBERT(FRA)
「はげ山の一夜」他

このグループの緊迫感の中では癒し系だな〜(笑)今季の前半を沸かせてくれたそのノリをそのままぶつけてくれましたが、ちょっとずつ精度が落ちているとこが世界大会だなーと思いました。もう少し出来るはずですが出来たとこで最終グループには入れられなかったとは思いますが。ステップは結構難しくて、音感の良さはすごいものがあるんだと再認識。
TES35.95 PCS34.11 70.06

 Emanuel SANDHU(CAN)
「Pantera en Liberta」他

4回転を入れてきませんでした。というかバトルやメイビーに比べてカナダディアンに人気ない・・・(汗)やっぱりトレーニングしきれていないようで、大きな身体、ポジションの美しさを持て余し気味な演技だったなと思います。サンデュさん、このままその才能錆び付かせてしまうんですか・・・?
TES35.53 PCS34.89 69.42

 重い、とても重い後半グループでした。特に上位チームはほとんどの選手がステップからのジャンプでスリップしていたので氷が捉えにくかったのかなと思いました。また、予選が無くなってPCSが旧採点ぽさが強くなったのが残念です。PCSって難しいですよね。結局上位陣を喰ってしまう程のスケーティングスキルや、パフォーマンス能力のある選手っていないので滑りがいいだけではPCSが上がってこない。そういう意味ではランビエールの6位は妥当な気もしますがワンミスのベルネルが9位という事は本来はそこの順位だよと言っているようなもんだと思うんですよ。能力を考えれば最終順位は落ち着くとこに落ち着くと思うので、勇気ある採点をして欲しかったです。日本勢は初日辛かったです。私SPは全然いけるかなと思っていたので少し緊張感が強すぎたのが残念でした。その辺は競り合いに慣れていないので仕方ないのかもですね。

 この日のベストパフォーマンスはバトル。滑りがベストの状態ではありませんでしたがフィギュアスケートの一番の魅力を見せてくれたなと思いました。