Minato's memo

旅・エンタメ・日々の覚書

パピオアイスアリーナ

パピオアイスアリーナの記事がじわじわとRTされてきています。ファンとしてやれるところはなんだろう、情報を整理すれば見えてくることがあります。今回何が起こっているのか、今何ができるのか、自分なりにまとめてみました。

運営元 西部ガス興商(株)

  • 資本金 4億円
  • 売上高 74億7,900万円 
  • 経常利益 15億2100万円(2017年度)
  • 従業員 207名(平成30年10月現在) ※パート・アルバイト含む

グループ会社 西部ガス(株)

  • 資本金 206億2,979万円 
  • 売上高 2,034億円
  • ROA 1.51%
  • ROE 7.19%(2018年度)
  • 設備投資額 約115億 
  • 経常利益299億円  ※1 2016~2018年度 実績合計
  • 年あたりの経常利益99億円

パピオアイスアリーナについて

  • 1991年オープン「パピオ」内施設のひとつ→来年で築30年
  • アイスアリーナ運営で累積20億円の赤字
    ※年平均の赤字額は7,000万円くらい。報道にやや作為を感じます。
     二度の修繕により短期間で赤字幅が大きくなった可能性あり。
  • 2012年と2015年に冷媒に使うフロンガスが漏れる故障、
    修繕のため休業&県からたびたび指導が入る。
    →結構長期で休業、その間の収入が途絶える
  • フロンガスが環境規制で生産停止となり、
    代替の冷却装置への改修費に約4億~5億円必要。
    →ハイドロクロロフルオロカーボンが2020年撤廃目標となっている
  • 年間の維持費は約1億円

臨海アイスアリーナの時は約3億円の耐震工事費が必要となり、半分の1億5千万円を集めることが存続の条件でした。最終的にはその額には達成したのですが匿名の寄付金1億3,000万円に救われた形で一般の募金額は2000万円くらいだったはずです。なので今の時点からの募金活動等による費用捻出は不可能です。羽生くんのLINEスタンプの売り上げが3,000万円くらいですし、クラウドファンティングも実績は1案件1,000〜1,500万円くらいで、1個人が動くことで出る費用は実はその程度にしかならないというのが現実です。
それらを今までいち企業がまかなっていたということ、その負担が難しいというのが今回の存続問題になります。スケートリンクだけ県か市の持ち物にしたところで修繕費の4億円は重いです。
夏はプール、冬はスケート場というところは多いのですがこのパターンは結構維持費が高いそうで、個人的にはアクシオンを通年リンクにし、その上で新規の専用施設建設を5年〜6年かけて行う案が現実的なのではと思いました。

銀河アイスアリーナの場合

  • 2018年度にPFI導入可能性調査
  • 2019年度に実施方針を策定
  • 2020年度入札公告し施工業者を決定
  • 2021度から設計・施工に着手
  • 2022年7月ごろの供用開始予定 
  • 事業費は約25億円の試算

よく言われる「大会時の施設入場料の徴収」なのですがこれ、音楽を使う組織ですと著作権料が無駄に発生することなり却って収益を圧迫することになります。ローカル大会での「入場料無料」は音楽著作権対策であり、「プログラム代値上げ」「物販」が当面の収益改善策です。基本はどうやって固定費を下げるかと、どうやって収益性を高めるかという点に尽きます。今回は特に「収益性」についてシビアに問われているのではと感じました。

私たちができることは何でもそうですが以下になります。

①お金を出す
②知恵を出す
③情報を集める
④技術を出す
⑤人脈をつなぐ

各方面に問い合わせの際いずれかを出せると「提案」していけば、その数が具体性に繋がると思います。③は「お金」と知恵(アイデア)がなくても例えば海外のスケートリンクの運営方法がどうなっているのか、調べてまとめられるのなら後々の大きな会議用資料に重宝されてくるはずです。

各方面への問い合わせ・署名

電話するよりは履歴の残るメールの方がいいのでは。あと、問い合わせの際、上のいずれかを「提案」をしてみてください。署名活動は、数がまとまるという点でのみ、一定効力はあると思います。
署名活動は始まっているのでこちらからどうぞ。2020年3月5日締切です。

書面
https://onedrive.live.com/?authkey=%21APKJnS8ZYDs1EwA&cid=32354B28178C70FB&id=32354B28178C70FB%2118929&parId=root&o=OneUp

(署名の集約先)
〒810-0004
福岡県福岡市中央区渡辺通2-3-19-609 フォアキャスト内
福岡県アイスホッケー連盟
電話092-791-5452/FAX092-791-5453

WEB(個人)

こんなのも出てきます。ツイッター、すごいね。

会費(ファンクラブ)運営

毎年会費を募る形をとって維持費への補填になるように仕組み化。そこに自分なら「毎年これくらい会費を払える」と具体的に申し出てみる。その申し出人数と額が数値化されることにより論議しやすくなります。
また個別に、闇雲にクラウドファンティングへ走らないための牽制ですが、クラウドファンティングは1案件ごとに10〜15%の手数料が発生します。今回の規模なら毎年2,000万円は集まると思うので、うち200万円が手数料となるくらいなら初めから運営元に集まる仕組みを作った方がいい気がします。
フィギュアスケートの会員組織である「アイスクリスタル」は年会費5,000円で、会員数1万人としたら単純計算で年間5,000万円を集めています。決算書がないので運営状況が見えないのですが、アイスクリスタルやスケート連盟内でもどこでも、スケートリンク運営も今後はファンを巻き込んでの会員制度を導入した方がいいです。

2020年2月11日 追記
パピオには会員組織があります。あるのに赤字とは・・・。
会員集めとインセンティブ設定はちゃんとやらないと。あと、ちょっと安い印象。東京価格とは一緒にできないけど、いずれにしても宣伝が弱いですね。。。。

販促品の開発・販売、広告宣伝の徹底、
収益化するイベントアイデアの提案

プロ野球にしてもコンサートにしても、「箱に集客」するだけでは採算が合わないのが現実です。そのために「グッズ販売」があります。また、広告もHPをみる限りかなりな手弁当感があるので当面の間その部分でボランティアしてみても。「ツイッターアカウント作って代わりに運営・宣伝します」でも充分です。SNSを商用でやる難しさはありますけど、やらないよりは「やる」です。

行政・民間企業へ働きかけ

そういうところに人脈があればどんどん打診。その際、事業計画書的な視点で資料を用意してみる。アマチュアスポーツは青少年育成や生涯スポーツの観点から極端にコストがかかりすぎない限りは費用捻出の用意がありますし、民間企業も事業の「販管費・広告宣伝費」に収まる額なら乗ります。フィギュアスケートはその競技特性を考えると収益を求めるというよりは広報や宣伝的な扱いの方が合ってます。
スケートリンクが作れる企業で有名なのは「株式会社パティネレジャー」です。一番コストの安い方法で(観客席は無くなりますが)8億くらいの建設費だそうです。こうなると修繕だけで4億は本当重い。フィギュアスケートは今は人気なので大会・ショー用のリンク(集客用)と練習用のリンク(低コスト運営)は分けて考えた方がいいような気がします。

行政書士経理に強い人を探しつつ他競技とも団結する

アイスホッケー関係者など、他競技と結託、あと経理行政書士など、自前で何かしらを役所に陳情するなら必要なスキルです。

私はグラフィックデザイナー/ディレクターなので④なら当面、仕事の合間レベルになるけど無償で広告宣伝用制作の技術提供ができます。①も自分が破産しない程度の額なら寄付できます。②③は仕事をやめたらできるかな。⑤はスケート連盟の方や西部ガスの関係者、政治家の方が上でしょうから(スケ連元会長も現会長も国会議員なのはこういう時のため)このあたりをかき回すのは得策ではないですが、①〜④を目立つようにまとめて⑤に渡るようすれば未来は開けると考えます。

私にとってはパピオのリンクは特別です。趣味であった見る専門のフィギュアスケートに少しでも恩返しできる機会にしようと考えています。