Minato's memo

旅・エンタメ・日々の覚書

2020年全日本フィギュア(3)紀平梨花選手

今季初戦、となった選手はトップ選手に多かったですが、そのうちの一人、紀平さんです。彼女の動向もさっぱりわからないでいましたけど、蓋を開ければ第一人者の貫禄を持っての演技となりました。

SPは 3Aもですけど「片手側転」!ルール解釈のギリギリを付いてくる振り付けがリショーさんだなーと思いました。今はエキシビでも語られなくなりましたが、バック宙返り(フィギュアの技術名ではバックフリップ)という技は危険という理由で競技会では禁止されています。エキシビでこれらが披露されるたびに「今のは競技会では禁止されていてエキシビならでは云々〜」というトークが実況で繰り広げられるわけですが、「側転」は確かに禁止されていないという気づきです。尚、側転は過去に伊藤みどりさんもエキシビで実施したことがありますw

全日本の競技会一回なので国際大会での評価が見たかったところです。紀平さんは幼少のころ体操をやっていたその特技を生かした振り付けになりますが、ステップの中での実施なので非常に早い動作で本当に振り付けとして昇華させてしまった技術力、身体能力のすごさをみた気がします。また格好よかった!演技的には「正統派」であった彼女が、癖、個性を感じさせる表現で面白いな〜と。トップ選手の飽くなき挑戦を素晴らしい形で見せてくれたと思います。

フリーは4S!!もー変な声が出ましたw4Sを入れることで3Aに少し影響が出てしまってしまい、後半3Aは2A+3Tのコンビネーションジャンプに変更、それでも充分な内容と思います。4Sの過去の実施は今回と同じ長野ビックハットでの安藤美姫さんの実施でした。他の技術も全くスキがなく、今のコロナ禍でロシア勢が大変な状況になってきている中でこういった形でトップにくるのかなと思うと複雑ではありますが、でも正々堂々な結果でもありますし北京のメダル、見えてきたかもですね。SPに比べるとFSの印象が弱いのは本人比でノーミスでなかった、ノーミスがだす迫力、という点に尽きるのかな。試合がなくてまだ動向がみえなくなってしまうのが残念です。

羽生くんが割と表現の出し方がギリギリ、なタイプなのに対し、紀平さんは諸外国選手同様、ハリウッドスマイル的な余裕を感じるタイプです。2年前のEXでみたとき、振り付けたばかりのFSを果敢に挑んで、転げまくった姿を見せることもあるど根性ぶりはもちろんありますが、「悲壮感」がないんですよね。普通に女子力の高い、新しいタイプのヒロイン像だよなと感じる時があります。大変なことをやっているのでもう少し「大変感」があると気持ちを掴むのかなとも思います。贅沢な意見ではありますが。

もう一つ、どのくらい男子の点数に迫るのかも今後の楽しみにしたいと思います。怪我には気をつけてね。