Minato's memo

旅・エンタメ・日々の覚書

2022年全日本ジュニアフィギュア選手権

現地競技会、3年ぶり?ようやくです。今回は番外編(?)もありますが、まずは本編全日本ジュニアの記事になります。会場は2015年開催でもあった笠松運動公園スケートリンクネーミングライツ山新アイスアリーナとなりました。2日間とも空席が目立つ印象で、当日券出ていたのかな?客席は片側のみのなのでキスクラの様子が全く見えないのが残念。木下アカデミーが多いのは承知の上で、MFアカデミー、頑張っているな〜と思う一方、プリンスクラブ系列名義で一人も出ていないのが時代の変化でしょうか?高校以上は学校が所属になることが多いので私の認識不足かな?選手権クラスは募集なしなので、選手はそこそこいるようですが、今の木下アカデミー、MFアカデミーのような状況がかつての新横浜プリンスクラブだったことを考えると寂しい限りです。鈴木誠一くんとか、いいコーチになりそうだったのになぁ。

全体を見ていくつか。今季のルール改正でとっても気になった、スピン出口の工夫。うっかりすると失敗したの??という印象がありまして、これ来季やめたらルールの一つだなと感じました。動きにスピードがない人には本当ものすごくここだけ目立つな〜と感じました。あと、会場のリンクがこの大会に合わせてのプールからスケートリンクに変更となっている影響か、なんでもないところで転倒する選手が多かったです。会場も暖かったので氷が全体的に柔らかめな印象、プール兼用リンクの欠点だよなと思います。東京に常設の客入れ可能リンクができるので今後はここでの大会が多くなりそうです。

男子は有力選手が早々にシニア転向をしているので、誰が勝っても初優勝というフレッシュさと、表彰台は大学生が独占というジュニアのベテランが揃った結果となりました。SPで有力選手がグループ2に固まるという状況で後半だれだれでしたが、華麗なるSP1位奪取の片伊勢選手のノーブルさが初日、引き締めてくれました。片伊勢選手、いい選手だとは思ってましたが、3Aを取得して表彰台を狙える選手になったことにちょっと驚いています。歴代の日本選手らしい繊細さと、ハーフなのかな?大学生になって地毛の明るい髪の色が貴族感満載でした。FSは絶対ノーミスでいかないと吉岡選手に逆転されてしまうプレッシャーがあったと思います。前回の現地もFSで崩れてしまったので予想はしていたのですが、残念だな・・・。ノーミスだったSP、映像で残したい・・・。

SPをみて上手いな・・・と思ったのがこれまたハーフの中田選手。ジュニアの中に入ると音の表現等が圧倒的に優れています。ノービス三連覇に対して、今季はジュニアの壁の様相ですが、男子はまずは成長期を終えないとジャンプの強化が難しいので、今季は我慢です。

大会主役の一人となった佐々木晴也選手。二代目京大生スケーターです。(初代は神崎範之さん)ジュニアに上がりたての頃は東の大島光翔選手、西の佐々木晴也選手という認識で、骨格の感じとか、ジャンプの組み方、ダンサー系とほぼおそろいでした。ここに神戸大学、滑りの壷井選手が加わるという、スケーター、頭のいい人多すぎ。そしてSP FSともノーミスという会心の出来。SPはちょっとプログラムの密度が物足りないかな、と思ったのですが、FSは文句なしです。さて、世界ジュニアに届くかな。

優勝は吉岡希選手。田中刑事くんが世界ジュニアコーチデビューでだそうで。吉岡選手はジャンプに関しては今季失敗しそうな感じが全くしないです。SPは軽〜く飛んでました。FSは流石に緊張が見て取れましたが、ほぼノーミスのでき。こちらも演技への気持ちの乗せ方とか、課題を克服できれば素晴らしい軸のジャンプを持っているので世界ジュニアに期待しましょう。練習はどうしているんだろう?法政なので東京ブロックですし、行ったりきたりしているのかな?

女子、島田麻央選手が連覇、ですが、SPで思ったより点がもらえていないなという印象です。今大会の女子選手で唯一の後半3+3でしたが2位と1点ちょっとしか差がなくて、もちろん66点という点数はシニア女子を混ぜても十分な高得点ですし、特に問題はないと思うんですが、滑りの質が思ったより・・・なのかなという木下G共通の課題があるのかもです。FSは練習では不発だった3Aと4T、3Aは転倒、4Tは成功。両方を成功させるのはなかなか難しいのですね。彼女はミラノ五輪に年齢が合わず、選手として8年モチベーションを維持しなくてはならないの、女子選手としてはしんどいですね。早めにスケーティングを強化して、子供だから飛べるという状況を早々に脱しないとという課題があります。SPに関しては3位の柴山選手が本当に素晴らしくて、女子フィギュアスケート、いいなと見惚れてしまいました。柴山選手もノービスから注目されていた選手で、うまくシニアに移行して欲しいなと思います。

2位に千葉百音選手。滑りが美しく、上半身の使い方がとても上手になってきています。少しスタミナに不安があるのかな?という印象です。JGPSや東日本でもFSで逆転されているところがあります。もうひとつ上のジャンプが望めない感じがしますのであとは滑りを極める、形になるのかな。

SP4位、FS3位は中井亜美選手。ジャンプがとてもシャープです。新潟県スケートリンクができて、そこで頭角を現してのMFアカデミーへの移籍なので、指導力云々言われてしまうとまだその評価は早いと思うのですが、中庭先生にすごく期待しているのは自身もそうだったように、そして妹弟子の竹野姉妹や江川マリア選手のように女子選手が20代でも活躍できる能力を維持させるクラブにして欲しいこと。私は木下アカデミーに好意的でない理由のひとつに女子選手のシニア移行が上手くない点があります。ようやく宮原さんが出て、紀平さんもいて・・・ですが、どちらも怪我の仕方がちょっとな・・・という感じがしています。そういう点では坂本選手、三原選手が頑張っていて、天才渡辺倫果選手が覚醒しつつある状況は非常にいいことで、怪我はつきものだけど、それは最低限、子供の頃の天才に頼らないという状況が出来上がれば、よりいいなと思っています。

ま、私は今はMFアカデミー箱推しなのでw

全日本、世界ジュニアへ向けての展望ですが、シニア選手で世界ジュニアの可能性がある選手がいます。男子は佐藤駿選手と三浦佳生選手。女子は吉田陽菜選手と住吉りをん選手、松生理乃選手。私はジュニアとシニアは分けた方が・・・派で、シニアカテの選手がジュニアの世界選手権に出てもそんなに上手くいってないよな・・・とは思っています。やっぱり気持ちとか、段階とか、あとGPSから雰囲気が全く違うのでそれを知ってしまうとなかなか精神面のコントロールができないと思います。今季ジュニアから全日本へ行く人も非常に多いですし、興行としてのフィギュアスケートをどう捉えているのか、複雑です。優勝者は世界ジュニア内定として、2位3位の選手がどうにか報われますように。

ペアとダンスが世界クラスが出てきています。ペアはりくりゅうの活躍があるので先にワールドデビューしそうですね。ちょっと楽しみです。

久々の現地。目がとっても悪くなって、どうかなと思ったのですが、奥行き感を感じる滑りを見るのがやっぱりいいですね。衣装のディテールは全く見えなくなってしまいましたが、いい演技の時の場の高揚感は現地ならではです。一人でTV見ててもそのあたりがちょっと辛いのと、家でだと他のことをやってしまうので、強制的に目の前のことを集中する環境、贅沢ですが行ける限りはまた行きたいなと思います。

そういや今回手拍子が出たのは佐々木晴也選手のFS「ラフマニノフ」くらいでしたね。スタオベは乱発気味かなw