Minato's memo

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2022年GPS&GPF 雑感

今季のGPS&GPF終わりました。日本は各大会道場破り感満載でGPFは日本勢4種目中3種目で優勝という、強すぎるな・・・という印象を与えたと思います。ソチ五輪以前のジャパニーズパワーハウスの復活ということになるのですが、多分ほとんどの人が感じているロシア不在の世界というのはこんなにも寂しいものだったんだな・・・男子とペアは中国もね。競技人口が少ない故に、これらの国の不在が目立つことになりました。そして羽生くんのいない世界でもあります。どこの国も(NHK杯ですら!)競技会で空席が目立つことになりまして、日本は羽生くん人気があって目立たなかったですが、フィギュアスケートを取り巻く世界は2002年のソルトレイクシティー五輪がきっかけで(あと、クワンのプロスケーター引退)北米での人気が急落、そしてソチ以降のロシアの席巻が特に女子フィギュア人気の凋落を引き起こしたような気がします。あと、コロナ禍、ウクライナ&ロシア情勢によってスポーツを取り巻く現実に気づいてしまったのかなという印象もあります。

アメリカ女子があまり活躍していないのも気になりました。1人メダルを獲得しましたけど、もっと各大会アメリカとカナダが席巻しても良かったと思うんですが、女子に関してはロシアの次の勢力が日本ということは変わらず、韓国が上位にくる形になりました。JPGFの女子も日本と韓国だけでしたしね。アメリカ女子のスポーツ、今はスケボ&スノボなるのかな。競技人口の拡大と競争原理が働いての競技の盛り上がりなので、そろそろ次のフェーズに進むべきなのかなと思いました。

日本はフィギュアスケートについては強化が成功したといえます。特にスケーティングは本当に素晴らしい。定期的に次世代も出てきていますので、次の段階として今後は日本が各国にコーチなり啓蒙活動に出てもいいのでは?北米だけでなく南米やアジア圏の各国へのスケート競技会招致をできるくらい選手を育てる、スケートリンクの建設なども。冬季競技は環境問題もあって今後は開催も厳しくなるかもなので、先手を打ってスケートリンクとプールもですがアクアリンクちばのようにゴミ焼却施設の熱を利用しての設備にすることでそれらの問題を回避し、競技人口を増やすことでプロスケーターとしての活動の場を創出する。日本はなぜか現役に戻ってきてしまいますが、プロとして稼ぐ手段が少なすぎる現実があるんでしょうね。そういう形で次世代を育てて欲しいなと思います。(暑い地域は防寒具問題もあるかもですが、レンタルの開発かな)

日本選手個々の感想としては、長く苦労していた選手がようやく本来の位置に着いた、という印象です。三原舞依選手なんて昨季は全日本「だけ」失敗していたのでようやく報われたのではと思います。山本草太選手もね。シングルジャンプしか飛べない状況から全日本へ進んだ年度を思うとよくぞここまで・・・というところに到達しました。りくりゅう、木原選手は説明不要です。渡辺倫果選手も天才がついに覚醒したんだなという感想です。急に出てくる天才もいいですが、一歩ずつ積み重ねて辿り着いた今の姿はさまざまな困難を抱えている選手を導く存在になるのではと思います。

宇野昌磨選手の自己肯定感の高さが際立つ一方、坂本花織選手のブレーキ。坂本さんは状況が2019年-2020年シーズンに似ていますが、今季の方が深刻な気がします。競技会直後はアドレナリンが出ているので次への目標が強く前に出がちですが、北京五輪は状況もかなり特殊でしたし、疲弊度は相当だったと思います。少しスローダウンしてもいいのでは?でも、日本の競争の厳しさを思うとそうもいえない。苦しい立場ですね。その苦しみも受け入れて次へ迎えるかどうかですね。

他方、ライバルはというとイリヤ・マリニンの4Aの本物っぷり。先人は常に捨て石だよね・・・。5回転の扉がそろそろ開きそうです。男子の技、技術の進化に対し、女子はやはり女子タイマー問題が大きいのかな。滑りの技術でジャンプに繋げるようになればコストナーのような選手も育つとは思うんですがそこをロシアがね・・・。軌道修正まではまだまだ時間が必要な感じです。3Aジャンパーが日本人率高し、というのがまた象徴的です。

イタリアが五輪に向けて強化がうまくいっている感じがします。ユーロかユーロ開催の世界選手権、見に行きたいな〜。

2週間後に全日本、来週は全日本プレビューを書きます。