Minato's memo

旅・エンタメ・日々の覚書

忘れない 忘れたい

昨日で東日本大震災から12年、もう12年ですか。10年一昔ですから随分遠くにきたなという感じがします。昨日、3月11日に仙台では「nottestellata」という名のアイスショーがあり、他方、東日本大震災で父と祖父母を亡くした佐々木朗希投手がWBCで先発。スポーツが人を惹きつける力を最大限活かした形での追悼であったのかなと思います。節目の日に人々が思い起こす日であるのはもちろん良いことだと思います。

一方、忘れたい人もいるだろうなというのは想像に難くないです。今回、仙台のショーに東北にゆかりのある二人の先輩の出演がありませんでした。荒川静香さん、本田武史くん。この二人は来週世界選手権の解説も控えてますのでその準備もあるからとは思いますけど、特に福島出身の本田くんを思うとちょっと苦しい。震災についてはほとんど語られていません。それは福島原発風評被害を受けてしまっているから。語りたくても語れない、難しい立場です。一度フレンズプラスか何かで語っていた内容が本当に重かった。「復興へ」と言えるのは実はまだまだ幸せで、福島の現実、そして原発再稼働へ舵を切った日本という国の現実は重いです。

忘れないで欲しい人と忘れたい人がいるからこその多様性。羽生くんにしても佐々木投手にしても「今を生きる若者」というだけで十分では。神様は不公平であるという事実に対し、お互いどう手を差し伸べていくのか、どう前を向くのか。

以前カンボジアに行った時にもコメントをしましたが、私は不幸な出来事を語るより、それぞれの生き抜く力の方に興味があります。そして今後、ますますその力が求められているんだろうなと最近の行政の動きを見て感じています。