開き直って毎年お祝いするスタンスにした模様なのでw
デビュー51周年、「古希ワン」（かわいい言い方をする）2名のうち、本日は坂崎さんボーカルの曲を10曲選んでみます。1年前に50周年50曲、今年の1月に桜井さんボーカル曲10曲を選んでいます。それにしても、生涯で何曲あるのやら。
坂崎さんは「ALFEEのリーサル・ウェポン（Lethal Weapon）」と称されます。彼らが売れる前から人当たりの良さでALFEEの「宣伝部」という位置付けでラジオ出演が早かった坂崎さん。「フォーク界の介護士」などとも呼ばれ、現役を退きつつある人を表舞台に引っ張り出す人格者。器用で、話術も巧みで最近は浅草演芸場にてギター漫談を披露して、しかも面白いという。所さんが一緒に音楽をやりたがる天才肌な人です。楽器も日本屈指のテクニックで爪弾かれるアコースティックギターに、曲に応じてパーカッション、ブルースハーブ、ベースと出てくる出てくるw
弱点があるとすれば感情の圧が弱い。達観しているというか、ドライというか。熱血な高見沢さんとは好対照です。音楽に対するアプローチは八代亜紀さんテイスト。「歌は楽曲が良ければいいのであとは受けての解釈に委ねる」と先日のラジオでも発言されていました。どちらかというとプレイヤー。楽器と戯れていたいという印象で、ギター奏法の話は何度聞いても聞き飽きないです。
風邪を引くとかなり声に影響が出やすい。今年はまだ大丈夫なようですが、声が出なくなってラジオやツアーを飛ばすことが増えました。なのでライブでも坂崎さんのパフォーマンス限度に合わせて、リード曲は少ない。若い頃のセットリストと比較したことはないのですが、見に行ったライブのセットリストにリードボーカルを記載しているのは三人の配分を見るためです。
多彩で多才、7色の声を持つと称される坂崎さんリードボーカル曲選になります。
恋人になりたい（1980年 シングル）
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ALFEEにおける「幸ちゃーん」呼びはこの曲に集約されています。そういえばこの曲はイントロがないですね。サビから始まって、客席からの「幸ちゃーん」までがセット。ポップでかわいい曲です。ALFEEっぽさ全開なのに、これが売れなかったのは何でだろう？
1980年って海外楽曲ブームだったような気が。何となくそんな雰囲気だったのを覚えています。「ヤングマン」「異邦人」「銀河鉄道999」（ゴダイゴ）「アメリカン・フィーリング」が1979年、1980年は田原俊彦さん、松田聖子さんがデビュー。え？そういうこと？？
シンデレラは眠れない（1985年シングル）
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シングル曲でギターを弾かずパーカッション（シンセドラム）でリードボーカルを取るという随分欲張りな楽曲です。化粧メーカーとのタイアップだったのでサビ先で作られたのが容易に想像がつきます。化粧品か・・・広告大変なんですよね。このジャケット写真好き・・・だけど高見沢さんがセンターですね。
Girl（1988年シングルC/W）
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高見沢さん曰く、メンバー三人と女性の表し方、桜井さんは「Lady」高見沢さんが「Woman」で、坂崎さんが「Girl」とのことです。桜井さんと高見沢さんはちょいちょい入れ替わる気がしますが、坂崎さんの「Girl」は固定。後に挙げる「恋の炎」風味です。
水曜日の朝午前３時（1981年アルバム ALMIGHTY)
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「オールナイト・ニッポン」のDJに決まった坂崎さんのために書いたとされるメンバー愛爆発の楽曲。坂崎さんのいいところがとても詰まっています。
幻想飛行（1983年アルバム ALFEE'S LAW）
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旅曲。高見沢さんのロマンチックさが溢れ出ている歌詞のリードボーカルです。全体を眺めると結構異色な曲です。ライブで聴いてみたいな。
恋の炎（1985年アルバムFOR YOUR LOVE）
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ベイエリアでのパフォーマンスが鮮烈でした。ハンドマイクで歌う姿が印象的な古い洋楽のようなタイトル曲。高見沢さんとのツインボーカルでデカタンスさが全開になります。歌詞に「蒼い制服」が出てくるんですよね。結構際どくてエロいのですが、それを感じさせないのが力量かな。
悲しき墓標（1985年アルバム THE BEST SONGS）
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このアルバムは「心の鍵」もあるので両方・・・と思いましたが、こちらに。高見沢さんは結構坂崎さんに「死」の匂いのある曲を歌わせがちです。これはドラマ風なのですが、「ヘルメット」というアイテムが出てくるのでバイク乗り、ライダーさんのことを歌っていますので、坂崎さんから遠いのが逆に面白いです。
Mind Revolution（1987年アルバム ARCADIA）
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声にエフェクトをかけていて実在しない感が出ているちょっと特殊な楽曲です。次の「On The Border」に繋がります。坂崎さんご本人もスピリチュアルものもお好きですが、歌っているとなるとこの曲くらいかな。「流砂のように」が「砂漠」誘い曲ならこちらは「海」誘い曲。坂崎さんは海が合いますね。
シュプレヒコールに耳を塞いで（1990年アルバム JOURNEY）
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ALFEEには「1969年安保曲」が多数ありますが、この曲が一番プレイとして面白いです。坂崎さんのボーカルと間奏の高見沢さんとのギターの掛け合いまでがセット。ボーカルもさることながら坂崎さんのアコギが本当、素晴らしいです。高見沢さんのギターを泳がせて締めるテクニック。ライブ映えの一曲です。
丁寧言葉Death！（2025年シングル C/W）
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70過ぎてのこのトンチキソングw最新シングルのインパクトたるや・・・。「振動α」や「愛をとりもどせ!!」などハード曲の坂崎さんは「悪崎さん」と称されますけど、それらを軽く上書きするデスメタル、坂崎さんです。黒衣装、赤ハイライトでと、衣装からやり込んで欲しいです。
番外編 感謝（ザ・フォーク・クルセダーズ 2002年アルバム 戦争と平和）
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高見沢さん以外の人の楽曲を歌う希少さと、「死」そのものを歌うという難易度の高い楽曲です。フォークルって天才すぎて、哲学的にも難しいところを要求してきます。その後、加藤和彦さんは自死をしてしまいました。数奇さを感じます。
作詞担当のきたやま先生的にも「しんどい内容だから坂崎くんに歌わせた」ですからね。でもね、期待に違わない素晴らしい歌唱なのです。
自分が人生の幕を下ろすとき、こんな心境でいれるように、日々を過ごしたいなという思いになります。
10曲で収まらなかった。高見沢さん編が済んだらまたやりたいです。
