Minato's memo

旅・エンタメ・日々の覚書

ソチ五輪(6)男子シングルその2

メダルには届きませんでしたがその他の選手の話。

町田選手・・・キャラの濃さだけが際立ってましたが、終盤になるにつれ、そのキャラを演じるのに疲れてきていませんかね?町田選手は演技力はありますがオフアイスではどちらかというとシャイな印象があったので(あとジュニア時代にお母様に叱られた印象もある)どうしてああなったのかわからないのですが。SPは氷の柔らかさに対応しようと力を使い果たし、最後の3Lzが2回転になってしまったようにみえました。スケーティングに難があるのでノーミスが必須な状況な中これは痛恨。FSは頑張ったなとは思いますが、少しジャンプを置きに行った印象でした。スピンは良かったです。最初で最後とは言わず、もう少し続けてもいいとは思うんですけどね。
髙橋選手・・・体力さえ戻ればSPは問題ないだろうと思っていました。SPには絶対の自信がある選手で多少不調でもここでスタート順位を下げるということはないし、実際4Tの回転不足を加味しても86点まで出てくるのがさすがと思いました。逆にFSは厳しいかなと。TESが日本選手の中で下位の方になるという現実を屈指のPCSでカバーするというスタイルで今まで戦ってきたのが、ここ2年でTESが引き上がってきて対応出来なくなってました。その無理が12月の怪我に繋がったと思います。今回の実施は4T1回の構成で、恐らくフェルナンデスの出来をみてのその場判断だったと思いますが、もし、今季始めから4T1回の構成で準備していたら銅メダルには届いたと思います。ユーロ開催で氷の質が悪く、クワドの成功率が下がるという予想はついたはずなので、自分の今出来ることを磨いていたら、とも思います。でも金メダルを目指したかったですよね。フィギュアはやる前から順位がある程度分かると何度か言ってますが、髙橋選手には残酷な現実だったろうなと思います。それでもSP、FSとも彼らしい美しいスケーティングと荒さが取れたしみじみとした表現力。全日本が苦しかったから、いい五輪になったのではと思います。
アボット・・・SPの壁激突はどきどきしましたが、後はFSまで彼の良さが出た演技でした。お疲れさまでした。
ジュベール・・・五輪でこんな良いジュベールは久々。トランジッションが今時の上位選手と比べてシンプルなので点が伸び悩みましたが、笑顔が見られて良かったです。
ベルネル・・・彼も過去の五輪と比べても良かったなという内容でした。FSはスタミナ切れ
ブルジナ・・・FSのスタート内容ではひょっとしたら逆転するかなと思いましたが、滑走順が前すぎたのと、やはりトランジッションが課題となりました。
他の選手も皆素敵でした。
最後に。GPFのFS、羽生選手の演技後解説の佐野稔さんがいつもの居酒屋実況ではなく、真面目な声色で「五輪で金メダルを穫るかも」と言ってました。その時は聞き流していたのですが、今回の企画ページを埋めるにつれ、羽生選手には全く死角がなかった。ランキング1位という順位は実力通りで、守る側であったパトリック・チャンにとっては本当に怖い選手だったと思います。もし死角があるとしたら初見の試合でかなり派手なポカをやるところがあったのですが、カナダに行ってからはそれもなくなりました。
その発言をした佐野さん、五十嵐さん、松村さん、鍵山さん、本田君、髙橋君、織田君、小塚君と続いた日本フィギュア男子の系譜の良いところを全て具現化したような羽生選手。女子と比べて五輪どころかワールドでメダルを穫ることが難しい時代を見てきた1フィギュアファンとして、今回の快挙は本当に夢のような出来事でした。今後は歴史に残るチャンピオンとして、そのキャリアを磨いていって欲しいなと思います。おめでとうございました!