男子シングルはどうしてもネタが出てきてしまうので寝不足気味です←間違っている
直前の大会は欧州選手権で（四大陸は五輪出場者が少ない大会なので除外）そこでのSPは主要な選手全員神!というくらいの内容だったので期待してSPを見ていたのですが、SPクワドの成功率が非常に低いなぁ、と思いました。五輪だから緊張してるというより、氷が柔らかくて高さが出ないせいかなと。そうなるとパワー系の欧州選手は軒並み苦戦するなと思いました。団体では滑りやすい氷、という話でしたがシングル競技になって人も入るようになってかつ、応援の熱もいつものスケート好きなような印象で、氷が溶け出してました。あまりホーム＆アウェイという感じではなく、単純な実力勝負になりそうな予感でした。
プルシェンコについてですが、正直SPはいけてもFSは保たないだろうというのは前回の五輪で既に露呈していたのに、代表選出。どうなん？？疑問をもっていたのですが団体の滑りはやっぱすごいなと思いました。ただ、団体で痛み止めを処方されていたのではと思います。明らかに個人戦のSPでは覇気がなく、選手という風に見えなかった。下馬評で優勝候補に挙げていたメディアは今後信じないとして（笑）もし、バンクーバー五輪並みにスキルが戻っていたとしても個人戦でのメダルは無理、じゃ団体金を花道にしようとしたと穿った見方をしたくなる棄権でした。世間は残念がっていましたがちょっと他のロシア男子に失礼だよな・・・。自分とこのブログなのでたまには毒づいてもいいよね。
羽生選手、緊張はみてとれましたがSPは圧巻という出来、上位選手で唯一といっていい位のクリーンプログラムでした。そりゃ100点出ます。振りもいつもより丁寧に手を使っていて、余裕を感じる内容。ジャンプ終わった瞬間、信じられないものを見たと手に震えがきてしまいました。翌日職場では話題になっていて、五輪の一般人の影響度を認識したSPでした。FSは3Fのsoはびっくりしましたが、4Sはデフォルトですし、それ以外はいつも通りの発揮力でした。3Lz+1Lo+3Sは本田君に指摘されてそうなの？？と思った次第。ラストのスピンはずっと取りこぼしていたのでそこは声を出して頑張れーと言ってました。FS178点は出た方なのですが、チャンの出来では充分ひっくり変える内容でチャンの演技を待ちました。
そのパトリック・チャン。苦手なものがあるとこういうナーバスになる大会では牙を剝くな、と実感しました。確かにスケーティングスキルはトップだし歴代最高のクワドを持っている。ただ、３Aが苦手で日本選手が当たり前のように２本3Aを組み込んでくるのは正直脅威だったと思います。それでも3Aは力で押さえて難度を保っていたところ羽生選手が後半3A２本というプログラムをミスなく滑るようになってきて、思った以上にプレッシャーがかかっていたんだと思います。今季はSPまでも後半カウンター３Aで、SPでのアドバンテージも無くなってきた。それでもSPは二人の一騎打ちという図式の演技を見せたところに羽生選手も本人比ではいい出来ではなかった。このあたりが滑走順の妙かなと思います。信じられないミスが続きました。前日も少し舌戦気味で余裕が無くなってましたね。五輪という四年に一回しか無い舞台での儚さをチャンに見た気がします。
フィギュアスケートはやる前から順位がある程度分かりますので、パトリック・チャンが羽生選手の下の順位になった時点で羽生選手の金メダルが確定しました。ミスの少ない出来で、チャンピオンにはカタルシスを感じる演技をして欲しいのも本音としてありますが、今回の氷のコンディション、団体戦の負担などを考えると全力を尽くしてのミスですし、実力とおりの結果なのではと思います。ミスの多かった大会として1992年のアルベールビル、2006年のトリノ五輪があります。やはりどちらもリンクコンディションが不良でした。ブルジナのコーチとして参加していたアルベール五輪金メダリストのペトレンコの目にはどう映ったでしょうか・・・。
銅メダルにデニス・テンが入りました。これは完全に予想外。昨季の銀メダリストなのであなどってはいけないのですが、今季の体調及び四大陸の内容ではメダル争いに加わるというのは思い浮かない。でもコーチがフランク・キャロルというのを考えると発揮力を引き出すコーチの力は大きかったと思い至るわけです。カザフスタンは歴代初のメダリストです。
予想に入っていたフェルナンデス。前半の不調時期が長過ぎたんではと思いました。もう少し前半で競争していたら大きな舞台に向けて集中力も違っていたと思います。SPもクリーンプログラムでなかったのでSPで力を使い果たしてしまった印象。あと一歩のところですが、これは仕方ないです。もし、最終前で滑っていたら・・・とそれだけ思いました。
