Minato's memo

旅・エンタメ・日々の覚書

CSVとしての24時間テレビ

私は過去「24時間テレビ」という番組を真面目に見たことがありません。テレビという媒体は生まれてから当たり前のようにあるものに対して、自分がテレビを見る理由って何だろうと考えたとき、今の仕事をする前は結構ながらテレビでテレビという情報がないと辛い、というところがあったのに、今は興味ある内容に対して、自分の満足が確実に得られるものという確証がないと見なくなっているなと思いあたり、「24時間テレビ」はまさに興味はあってもその掘り下げが常に浅いと感じている番組のひとつでした。だから興味+自分の好きなもの、の組み合わせでようやく見るということでそのきっかけが番組内のアイスショーであり、自分の好きなタレントのメインパーソナリティーの起用というわけでした。

24時間テレビ障がい者・高齢者福祉という観点で、今でいうCSR(企業の社会的責任)をテレビで初めて具現化したことが活気的であったそうですが、CSR自体は大抵の企業で実施されていることであり、そして寄付や社会貢献を通して企業のイメージを向上させるという活動は効果がないと最近のビジネスの世界で盛んにいわれています。なのできっかけを与えない限り24時間テレビは見てもらえないというのは私だけの話ではなくごくごく一般的なことといえます。

そこでビジネスの世界ではCSV(企業の戦略と社会的な価値を結びつけることで変化を起こす)という考え方が提唱されています。善行だけに留まらず、社会的課題を企業がどのように解決するのかという考え方。カンヌライオンズという広告賞があるのですが、賞を獲る広告はこの概念がきちんと落とし込まれているとのことです。ちっちゃいところでは「ひらかたパーク」。「ひらパー兄さん」のアイマスクは岡田くんの目の部分をアイマスクにしたという見た目の面白さがありますけど、実は「ひらかたパーク」のアトラクションがあまり怖くなく、コストをかけずに怖くさせるにはどうしたらいいか、ということで出たアイデアだそうです。カンヌライオンズに出品されたそうで報告会で聞いて内心爆笑でした。

今年はせっかく24時間テレビをちゃんと見るので、じゃあこの番組がCSVの考え方が出来ているかという視点で見ることにしました。結論からいえば、CSRの考え方で出来ているコーナーがほとんど、世の中の人に広く知らしめる価値を持つテレビにおいて社会的課題を解決するものは何だろうなぁと思った24時間テレビでした。