Minato's memo

旅・エンタメ・日々の覚書

2017年全日本フィギュア

終わりました。

女子まではどうにか現地で、男子は自身の体調に不安を感じてw久しぶりのTV観戦となりました。TVで見てると泣いたりはしないので会場の雰囲気は独特なんだな改めて感じました。

男子ですが、難しい技術順という感じの決着でした。宇野選手は突出として、恐らく田中選手なのだろうというところでしたが無良選手がとても頑張りまして、代表選考会に相応しい、素晴らしい試合になったと思います。田中選手の方がTES、PCSも上回るだろうというのはあったのですが無良選手の演技をまとめ上げようという気迫を感じ、非常に感動的な内容となりました。村上選手はキャロルコーチのところですので仕上げると思っていましたが病気の影響は思ったより大きかったなという結果です。

友野選手についてはすごく追い上げてますし、去年と比べればスピンが格段によくなってますし、登り調子、というものがありますが、男子はシニア数年の選手と1年目の選手という、滑りという差が歴然で、今年のSPではそれを強く感じました。上位のミス待ちという中で4Sを決め、力を発揮をしましたので期待はあったのですが及ばず。インタビューが心底悔しそうで、また強くなるかもしれないなという印象を抱きました。日本男子覚醒の法則は23歳です。4年後23歳になる友野選手、主役であるように期待しています。

日野選手、ちょっとSPが良くなかったですね。氷との相性がちょっとな感じをフリーでは挽回。羽生君と田中君との同期トリオ、少し差がついてしまいましたがポテンシャルは本来すごいある選手なので、次の展開を期待します。佐藤選手はフリーは少しオーバースペックかもですね。SPが良くて・・・ということが多いので次への課題かな。

そのほか、今回の主役の一人、山本草太選手。ループまで戻せば結構戦えると思っていましたが3T+3Tと3Loを実装し、上位にきました。感動的なシーンではありましたけど、それ以上にすごい能力だなと改めて。ループは何気にミスする選手が多いので、簡単な種類ではないんですよね。足にボルト3本、いずれボルトを抜く手術も必要で、またリハビリに入ることになると思うので本当ここで無理せず、完治を見据えて競技生活を過ごして欲しいなと思いました。

鈴木潤選手、3Aがかなり安定した分、3Lzは家出wでも完成形に近いニューシネマが見られて良かったですし、SPの月の光も非常に綺麗で好きな演技だなと改めて思いました。

川原星選手、SPは本当に久しぶりにいい演技でした。もう少し後ろの滑走ならもっと点がもらえたのかな。今季で終わりの噂が流れてきて、ああ、最後を生で見られないのか。国体、あるのかしら?

山田耕新選手、SP非常に良かったです。フリー進出にガッツポーズでした。社会人スケーターもっと増えるといいんですけど会社員は集団スポーツの選手の方が多いのでちょっと理解がないのかもなぁ。スケーターの人結構早々に職場を去る選手が多くて同調圧力が強い職場に個人スポーツ出身の人には難しいのかなと思ったりします。

女子は技術に差がない分、非常にシビアな戦いになりました。ミスをしたものが脱落するという過酷さ、そのミスが出るたびに会場で悲鳴が上がっていました。その中でミスをしなかった二人がワンツーという形になりました。女子に3枠あれば・・・という言い方がありますが、女子に関しては宮原選手の欠場が決まった時点で3人目の派遣はテストスケートが必要だったなと思っています。繰り上げ繰り上げで3試合を消化し疲弊していた本郷選手がちょっと気の毒で、2枠は必然で、それを回避する努力を怠った連盟に対してはちょっと思うところがあります。私は昨季の時点でワールドに坂本選手を出すべきと思っていました。本田選手は出場権がなかったので仕方ないのですが坂本選手は昨季の全日本ジュニアチャンプでGPF銅、ジュニアワールド銅の実績と昨季はシニア全日本だけ振るわない感じでしたがジュニア推薦であったのとそれこそ連戦続きだったことを考えても大舞台のポテンシャルを昨季の段階で考えるべきと思っていました。

だから2枠・・・と言っても連れて行ってもらう、というのではなく、自分で掴み取る、攻めた演技ができた選手が上位に入ったと思っています。

樋口選手は実は疲労が溜まりやすいタイプに思います。結構試合をこなす印象があるんですけど、大きな試合にピークが合わないのは東京が拠点でどうしても滑り込みが不足がするのと疲労のコントロールが苦手かなと。負けん気のコントロールと客観性が今後の課題です。プログラム、とても難しいものをやっているのでポテンシャルを考えると本当残念としかいいようができないです。

三原選手、SP苦手っぷりがちょっとこういうところで出てしまうなあと。あと、SPの今季の演技、ミスした2Aは結構難しい入りでした。滑りの良さだけ生かすプログラムでも良い気がしますけどね。フリーは圧巻でした。すーっと滑ってゆく演技でした。

本郷選手、スタミナ的にもSPが目一杯でフリーは今の技術に合わせると持たないのかな。身体が大きくて、映える、希少性のあるスケーターなのですが女子にとっての4年という残酷な一面を見た気がします。

坂本選手、シーズン当初はシニアのプログラムに馴染むのに苦労したのかもですが追い上げて2位。SP1位は圧巻でした。フリーの「アメリ」もとても素敵なプログラムでこれ、海外の方が点が出ると思います。苦手な3Loを克服しての2位でした。

宮原選手、ジャンプはやはり万全とは言えないですが基礎力が全てでした。フリーの3連、ほぼ垂直飛びで、滑りにジャンプが紐づいていないのが続いているのでしょうけど、次の試合までにどこまで戻せるかな。ただ、とても強くなったなと思います。4年かけて女王らしくなりました。4連覇ってとんでもなくすごくて直近だけだと真央ちゃん、みどりさん、渡部絵美さんと並びます。マスコミ受けという点は少しあるのかもですが、スケーターに愛され、尊敬される選手の一人に間違いないと思います。本当にカムバックおめでとうございます。

本田選手はアーティスティックな選手で、SPまではひょっとしたら普通に70点とか出るかもという、雰囲気がありましたが、五輪選考会特有の重さに技術が押しつぶされた感じがしました。フリーに関しては、スタートのポーズや表情とか魅力的でしたけど、SPほど滑っていなくて自信がなくなっているのが見て取れました。ここ一番の強さが今後求められますし、彼女はプロ向きとするならアマチュアスポーツの泥臭さはまた難しい領域なのかもと思います。

他の選手をいくつか。

紀平選手、4年後の主役となるんでしょうけど、五輪シーズンに年齢制限と言われる選手は実は過去とても多くてこの4年の過ごし方を見て見たいと思います。横井選手、すごくジュニアらしい溌剌さがありました。フリーは会場を味方に引き込む内容。新田谷選手、SPすっごく良かったです。軽やかでアレンジのある楽曲がとても合ってました。

個人的ご贔屓の竹野選手、昨季のSP落ちを取り返すSPフリーノーミスの出来でした。いい演技見られて良かったです。

全日本は毎年心に残るし心に残すことが多いです。で、毎年言いますがあっという間に過去になる残酷さもあります。

せめてこの瞬間は充実した気持ちを持って過ごして欲しいなと思います。

代表になった皆さん、おめでとうございます。またそれぞれの選手、次のステージでの活躍を期待しています。