Minato's memo

旅・エンタメ・日々の覚書

聖なる夜に祈りを込めて

クリスマス・イブに非常に残念なお知らせが届きました。ちょっと前の雑記に「中庭君の演技が全日本で良くなければいい年といえない」と書きましたが、「もう一人」元気な姿で復帰してくれない事にはいい年とはいえないと思っていました。そして、彼は今度の全日本では欠場。いい年にはならなかったな・・・・。

織田信成君。何度か書いてますが私は織田君の初見の演技から、ちっちゃい身体から繰り出すスピード感のある元気な演技が大好きでした。世界の舞台で戦えるかな?と危惧はしていたのですが予想を上回る上達ぶりで本当にあっという間に世界のトップ選手となりました。織田君は全日本に出るたび、毎回キスクラで号泣していたものです。むしろ最近泣かなくなったよな。「人に何かを伝えようと思ったら格好なんてかまっていられない、どんなに格好悪くても伝える事が大事」そんな部分を地でゆく、極限まで自分を追い込んで能力を発揮するタイプの選手なんだなと思いました。

復帰の場が結果として全日本になってしまったのが一番心因的負担が大きかったと思います。全日本の重さは最近でこそファンが増えましたので国際大会のような華やかさも出てきましたけどちょっと前までは独特のものがありました。佐藤コーチ曰くシーズン後半のスケジュールが変わる大会でもあります。なので西日本を欠場した時点で全日本大丈夫かちょっと心配だったのですが、乗り越えられなかったですね。

ただ欠場の意向は何となくもっと前からあったのではと思います。

某漫画からの引用ですが、

「罰の本質はその人が罪を悔いることにある 心から悔いた時が罰の終わり」

「人の悔いる心の芽生えを踏みにじるほど長い罰は罪を犯した以上の心の亀裂を 

罰が悔いの心に至らぬ位短ければ意味はない」

・・・私は当初から織田君への罰は重いと感じてました。法律的な制裁以上の罰だったと思うし、飲酒・酒気帯びに対する社会的制裁というのは実はマスコミ主導のキャンペーン的なところがあり、今逆に少しずつ社会問題化しています。詳しい事は裁判の経過を辿っているわけでないので省きますが、織田君の場合、今回の件だけでなくシニアに上がってから理不尽な事が多すぎるので本人の頑張りだけで乗り越えるには少々酷だったのではと。フィギュアスケーター、男子は競技人口が本当に少ないしただでさえ個人種目なのに、競争というものも他の競技に比べて存在が希薄だし、男の子みんな優しい性格だし、いろんな負の事が重なってしまったのが本当に残念でなりません。

世間は良い事より悪い事の方が3倍多く広まります。これは競技だけでなく世の中全般にいえます。そんな人間の負の本質に屈しないで、織田君にはまた元気なスピード感、躍動感ある演技を見せて欲しいです。