Minato's memo

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男子シングルフリー 結果

お昼過ぎ、手が冷たくなる位、緊張がありました。

でも、SPの時程緊張はしていないかな。高橋選手が暫定2位の結果が出た後、3位か4位か、メダルは大丈夫と思いましたけどそのあたりが緊張のピークでした。

ライサチェク、トータルのフィギュアスケートの完成系の演技でした。スピンもステップも素晴らしく、必要要素をきっちりやった演技でした。

長年の男子シングルのジンクスを破ると同時に、アメリカ男子選手のジンクス破りの歴史は継承した事になります。ホーム、または準ホームでのアメリカ勢の強さを実感しました。ローリープロは2勝。すごいなぁ。後残っているのはロシェットですね。フランクキャロル氏にとっても久々の「金」メダルでは?・・・と思ったら五輪は初みたいです。えー、意外ですね。

プルシェンコ、ジャンプの軸が若干危ない感じでしたが久々にいい演技を見たな、と思いました。本当はSPでもう少し点差が付く予定だったのがほとんど差が付かなかったので焦る気持ちはあったと思いますがやっぱりTESに関しては圧倒してるなと思います。勝負の鍵は「コンビネーションジャンプ」でしたね。4+3を飛んでももうひとつ+3のコンビネーションを入れないと4回転を飛ぶうまみがないのが今の新ジャッジシステムの問題なところなんですよね。2回4Tを飛べば圧勝でしたしコンビネーションを全て決めたらプルシェンコが勝ちだったかもですね。でも・・・3F抜いた事で勝負あったかな。SPで力を温存し過ぎた感もあったりします。

高橋選手、FSでのPCSトップが物語るように、演技としては素晴らしい出来でした。「力を尽くした」4分半だったと思います。高橋選手もコンビジャンプが苦手なのでたとえ4回転回避でトータルでまとめたらどうだったかというのは難しい答えです。それと実況系を覗いていたので出来映えは分からず、点数だけ見て、勢いがなかったのかな?と思えば映像での印象はすごく良かったです。ただ、会場の雰囲気は異様でした。北米とユーロに挟まれて、日本選手にとってはアウェイな感じが出てたな、と、その方が残念でした。ジャッジのPCSトップ評価が救いです。

ランビエール、強いなぁ。完成系の「椿姫」を見られなかったのが残念ですが、オーラが違いました。

4T2発の威力がすごい。フリー3位です。ランビエールの怪我はフィギュアスケーターにとっては致命傷に近いのですが、良く戻ってきてくれました。

ジョニーは、点出た方でしょう。ブーイングの気持ちは分かりますが、仕方ないです。ペトレンコの姿が嬉しかったな。

織田君、ファンには辛いシーンでしたね。アクシデントの前までもちょっと堅いなという演技でチャップリンのコミカルな部分が薄いなと思ったのですが、靴ひも切れはかのハーディングの一件がありますけどここまでボロボロになったのは初めて見ました。早い段階でのアクシデントでなかったのが救いでした。

パトリック・チャン、これまたスコア見て「またまた〜」とか思ったのですが、映像で見るとFSとは思えないスピードで滑っています。だとすればあのスコアは出るのか。次世代チャンプ候補筆頭なので次に期待します。

結果をチェックして一番テンションが上がったのは実は小塚選手の結果でした。4T降りるし、滑りも良いし。映像で見ても「いいなぁ」と思いました。潜在的に気に入ってたのか頭の中でこの曲がリピートする事多かったんですよね。滑りに対して上半身の筋力が不足してるかなという感じがところどころでしたので来季以降の課題ですね。というより裏ワールド楽しみなんですけど(笑)スピンは全てレベル4、でTESの基礎点は全選手最高点という凄さです。

そして親子コーチ対決は仲良く8位と9位。アボットは3Aを2度に組み込んだ事でリズムを崩したのかな?器用な選手ではないんだなと思いました。

ベルネルとジュベール。本調子ではなかったのかな・・・。疲労が残っていたのかな?怪我?切ない五輪の側面をみました。

最後に、高橋大輔君の存在は日本男子フィギュア長い間の「悲願」でした。女子は世界をリードするまでになりましたが、男子はまだフィジカルの面でも叶わない部分が多いところに「滑る」という技術を突破口に世界に追いつきました。表現の点でも存在感をアピール出来る希少なスケーターです。本田君が築き、高橋君が発展させ、織田君や小塚君に広がっていった流れを共有出来た事にいちファンとして幸せに思います。

ライサチェクは努力型。初メダルだった2005年ワールド銅は「まだ早い」と酷評された選手です。出来が読めるところがあったのに、成長し続けた結果が今回の金でした。まだ若い選手ですがアメリカなので、プロ転向も早いかもな。でも元気のなかった北米フィギュアを元気にするのはやはりこういった「真面目な」選手なんだろうなと思いました。