女子選手にとって、フィギュアスケートというのはその見た目の華やかさと比べて自身の女性らしさとの戦いでもあります。本来女性として美しい時期と選手としてのピークが合わないことがほとんどで結果20歳そこそこで選手として技巧は維持できなくなります。トレーニング次第では30歳くらいまではやれると思うのですが、金銭的にも厳しいですし、練習環境も偏りますので他のスポーツのようにはなかなかいかないのが現実です。遅筋と速筋のバランス、集中力と体操と並んで過酷な競技です。
東日本を見ながら、本来ここにいて欲しかった選手が多数いなくなっているのにちょっと心が痛かったです。
そんな中、もう1人見たかった選手として村主章枝選手がいます。前橋まで見に行った理由のひとつに恐らく彼女は全日本は無理だろうと思ったので。残念ですが、競技者としてのピークは過ぎてしまいましたが、フィギュアスケートの可能性を信じて選手生活を選んでいる彼女の意思には行けるとこまでいって欲しいなと思ったりします。ツイッターの方で少し触れましたが、ジャンプの高さはそこそこあるんですが、回転を締める筋肉が衰えています。若年の女子選手の方が有利な理由、そして体操男子の白井選手の「四回転ひねり」の根拠として一般男性に比べ肩幅が狭いという為末さん(元陸上五輪代表)の指摘もあり、スケート競技を続けるには回転する筋肉をいかに保つかが鍵なのかなと思いました。ジャンプが入らければ順位を競うシングル選手としては引導を渡してあげる必要もあるかと思うんですが、もしペアなら、ダンスならもう少し競技できますし、伊達選手のような例もありますし、本人のモチベーションが選手であることならいつまでも続ければいいと思いました。
滑る、だけなら年齢を経れば経るほどいいのがスケートの魅力のひとつなのですからね。