Minato's memo

旅・エンタメ・日々の覚書

2018年全日本ジュニアフィギュアスケート選手権

今季3回目の書き出しで、時間軸がもはやそれ基準。中庭くんラストイヤーであった、2010年以来の福岡上陸です。久しぶりの福岡、すっかり様変わりです。人口も増えているエリアでインバウンド需要の恩恵も大きく、結果地味に観光リソースが不足気味?飛行機は早割で安いのを入手していたのですが、ホテルが全然なくて、あっても超高いという。なので電車で20分ほど行ったところでの宿泊となり、なかなか忙しい遠征でした。食事は頑張って満喫しましたwコンサートが重なっていたのは知っていたのですが、この土日は大相撲九州場所ソフトバンクの優勝パレードまで重なるという、そりゃホテルないよね。アクシオン福岡が初めてでしたが結構地理的にはイマイチで、バスもありましたが2日目は時間も考慮でタクシー移動を選んでしまいました(歩くの嫌い)

男子は見に行くようになってから初めてと言っていいくらい強烈にレベルの高い大会でした。最終順位見ても最終6人に足りないくらいの実力者揃いで、次の北京はこの中からも行く選手が出てくるのかなとうっすら思いました。今シニア男子がやや手薄なので上がれるなら早くシニアに上がってしまうのも手かもしれないですね。今はワールドランキングを稼ぐのが日本人は難しいので、シニアに行った途端国際大会に出る機会が減ってしまう問題はあるかと思いますが、自分の力に自信があるならNHK杯推薦で突破してゆく方法が世界に出る一番の近道かと思います。もちろん全日本の表彰台というのが一番ですが。あと、今回見てみんなスケートがよく滑るなぁと。リンク環境、そんなにいいわけではないはずなのに、いい具合に強化ができているんだなと思いました。

壷井達也くんはノービスAチャンプでもあって当時から滑りの質と本番での発揮力が素晴らしいものがあったのですが、3Aをいよいよ実装して世界の上位を伺える選手になりました。SP2位FS2位という爆発力という点ではこれからかもですがPCSは水物ですので世界の舞台でどんな演技を見せてくれるのかを楽しみに。

2位はフリー、ぶっちぎりのトップで佐藤駿くんがSP6位からジャンプアップ。ちょっとSPとFSが揃わないところが気になりますが、本来なら昨季の時点で表彰台を狙えた選手ですので、年齢を考えると末恐ろしいです。滑るスピードと、スピンも上手です。ただ、リンクの使い方はちょっと気になります。そんなに広く使えてないのでジャンプの加点はシニアに混じると渋くなるかもなと思います。とはいえ、スピードが出てきてますのであとはコントロール次第です。基幹の強さを感じます。

3位、優勝本命であった島田高志郎くん。SPはすごかった。ジュニア離れしてしています。フリーは西でも失速したのでスタミナがやはり課題なのかな。羽生くんのように育つのか、まだまだ大きくなりそうで、日本人が持っている筋力を身体が大きくなった時にパワーに変えられるか今後のトレーニング次第と思います。

今季のセンセーショナルなJGPSデビューの鍵山優真くん、普通に上位争いをするかと思ったら怪我もあって、本人ガチガチでSP10位スタートという。全日本に届かないかなと思いましたがフリーは「龍馬伝」が力を与えてくれるかのようないい演技でした。東日本の方が良かったですけど、ジャンプの着氷のコントロールが本当お父さんそっくりで、遺伝ってすごいなと改めて思いました。地上波で往年のファンの方にぜひ見て欲しい選手の一人です。

逆に昨季の全日本ジュニアチャンプ、須本光希くんの7位という結果に胸が痛みました。今季はスケートリンクが改修工事でしばらく使えずにいたところで元の滑り込みが不足な中でリンク再開したとなったら怪我に苦しむという、リズムに乗れないシーズンとなってしまいました。雰囲気の出し方は世界を経験した選手特有のものがあって、なんか違うというものを持っているのでまずはしっかり怪我を治して、次の試合に向かって欲しいです。ジュニア残留宣言を出してます。

木科くんも三宅くんも大きい舞台に力を発揮してきました。全日本決着、男子は今季大苦戦の4分という時間をどう戦うのかな。

今季の台風の目、三浦佳生くんは怪我しそうなジャンプの飛び方で心配です。今までにないタイプのアグレッシヴさで結構面白いんですけど滑るようになってきたらまたタイミングが合わずジャンプ家出しそうだし、そもそもスケーティングとスピンが全く・・・w化けるのを期待して。

女子は逆に今季少し谷間なのかな。ノービスの本田紗来ちゃんが育ってくるの待ちという状況なのかもしれません。今女子はシニアが激アツなのでジュニアもそこに追いついていかないと、ですがルール改正の影響か滑らない氷の影響が最終のジャンプでミスする選手が多かったなと思いました。

横井ゆは菜さんはこの中では貫禄というか迫力のある演技を見せて悲願のジュニア女王の座に。今季は大本命だったので狙って勝ちにゆく難しさがあったと思います。それを堂々と勝ち上がりました。その強さをぜひ世界の舞台で。2位に荒木菜那さん、西での失速から今回のフリーもちょっと元気がない感じがしましたが大崩れせず、演技をまとめました。もっといいものを持っている可能性を感じます。3位は川畑和愛さん、彼女の演技、去年電車かなんかの都合でちゃんと見られなかったんですよね。ほぼ初見で愛嬌のあるオーラみたいなものがあっていい選手だなと思いました。ジャンプも大きくて、ジャンプアップして表彰台です。今季に関しては恐らく全日本でもこの3人で上位3名、決まるかなと思います。

青木祐奈さん、3Lz+3Loもびっくりですが2A+1Eu+3Fって!ジャンプの天才健在です。彼女、カナダあたりに留学させて見たら覚醒しそうなジャンプの飛び方なんですよね。都築さんは正直無理に高難度をやらせる傾向があるので質という点では他に依存した方がいいなと思いました。

グランプリ東海の選手が皆すっごいスピードで大きなジャンプを跳んでいまして、その中で上位に来たのが長縄さんでした。このクラスだと誰が上位に来てもおかしくないです。渡辺倫果さんも全日本推薦。ノービスの天才少女、少しジュニアで苦戦が見えましたが演技に大きさが出て復調しているように思います。

気の毒だったのが岩野桃亜さん。表現のステージが一人全く違っていて、演技は絶対見て欲しい選手なのですが、ジャンプが基本回転不足のようで・・・。フリーで見た目ノーミスなのに全部に刺さった勢いで全日本推薦が狙えた位置なのに順位を下げてしまいました。回転不足に厳しくなりました。でもリリカルな表現をするような選手はジャンプはそんなに大きく、正確ではない傾向もあります。ことジュニアの選手には色々課題のあるルール改正だなと思いました。

本田シスターズ、紗来ちゃんは順調に育って来ると思います。本田望結ちゃん、昨季みた時は心配でした。ジュニアカテゴリーは女子では最強なので特に滑りで埋もれるかなと。でもこの大会は滑りに力強さが出て来て、もう一声、欲しいところではありますがかなりいいスケーターになって来ました。本番での発揮力がすごい。FSはスタミナの問題が大きいかな。昨日の会見ではスケートに本気になったと、芸能事務所を慌てさせるような発言があったようですが、5種のジャンプも揃って、あとはコンビジャンプだけなんだとしたら、ジャンプアップする姿も見てみたい、そんな予感を感じさせました。

さて、ご贔屓のチームパピオ、滑りやトータルでの力にちょっとした勢力になりつつあります。コンビネーションジャンプが苦手なのが気になりますけど、演技はどれ見ても面白いですね。竹野仁奈さんの予選落ちが痛かったですけど。他はほとんど予定構成ノーミスで発揮力も確かです。垂水爽空くんがノービスAチャンプとなり、また夢が広がりました。次はジュニアチャンプを育てて欲しいな。

今日1日、なかなかの屍でしたが楽しく、切なく、精一杯の頑張りをみた、行ってよかったなと思える競技会でした。