Minato's memo

旅・エンタメ・日々の覚書

母をたずねて三千里


 

内容に振り幅がありすぎるの、自覚はあるのですがw

昨年の10月〜12月にフィギュアスケートの配信を見るためにFODに加入したのですが、スケート以外で何のコンテンツがあるのかな〜と思ってパラパラみたとき、「鬼滅の刃」があるのは当然として、でもこれ日常でみるパワーはないな・・・と思ったところに「世界名作劇場」があるのに目が止まりました。何かしらの再放送があるたびに保存版を作ろうとして挫折しているもので、第一優先は「赤毛のアン」なのですが、記憶として最古の「母をたずねて三千里」をとりあえずみることにしました・・・・が、見はじめたらやめられない止まらないなカッパえびせん状態ww(いうほどカッパえびせん食べませんが)

というより、「母をたずねて三千里」が放浪癖のある自分の全てのルーツだなと気づかされました。ヨーロッパ、イタリアを舞台にした日常の街並み、人の営み、海、ロードムービー、素朴だけど美味しそうな食事のシーン、オープニングの主題歌も素晴らしすぎますよね。旅への思いが募ります。日本アニメーション作で舞台設定がとにかく丁寧で、美しくて当時のTV用アニメーションのクオリティが凄まじいです。尚、スタッフには宮崎さん高畑さん他、今の重鎮と呼ばれる人たちが多数参加しています。また、夢ばかりの話ではなく、かなりリアリティのある内容で、「瓶を洗う仕事」が機械化されて手作業の人間が失業するくだりなんか現代に置き換えても起こる内容です。(郵便配達が残っているのが不思議ですね・・・法で保護している側面があるのでしょうが)さらに、ペッピーノ一座の長女、コンチェッタ(と父親)が病気で伏せるシーン、迷信を信じて「なぞのおどり」をする父親に対し、現代医学の正しい療法と薬を渡す医者のシーンがまんま、今のコロナ禍でも使えるぞ、という「換気」「加湿」「衛生」を徹底するというものが描かれています。今の時代、普通に地上波で放送してほしい。また、アメデオがものすごい可愛い、芸達者で頭がよくて、大事なところでやらかす、この作品での影の主役ですね。

アルゼンチンに渡ってからもたくさんの教訓がみえます。手紙にお金を入れて送らないとか、異国に着いてお金をすぐ悟られるようなところで所持しないとかwアルゼンチンに着いてすぐ全財産すられてしまうなんて、旅行初心者あるあるです(ましてマルコは子供)マルコは比較的いいところの子で移民船の貧富の差も重い。大人がとても大人で子供でも容赦ない。ご都合的な箇所もありますけど人との繋がりが三千里という旅を果たしたという奥深さのある物語です。マルコが最後に医者になる決心をします。医者になったマルコ、見たい。どこかで出てこないかな。時代考証を追うと、当時のイタリアは近代化が遅れ不景気でアルゼンチンは大農法の導入で裕福だったとのこと。農民の移民が多かったそうです。ゲームチェンジで人が移動するのも、また今に通じます。

世界名作劇場」の記憶は「母をたずねて三千里」が一番古く、その前年の「フランダースの犬」は記憶がないのです。この作品は「最終回の名場面」でのみ知ってるだけですのであたらめて、新しい作品として見ることになりますね。「母を訪ねて〜」以降は欠かさずみていたシリーズとなりますが最後の数年は欠落しています。FODは早々に解約したのでまた来年、スケートシーズンになったら何か見ようかなと思います。そして、アルゼンチン行きたくなるし・・・w南米は正直、生涯で行く機会がなさそうですが、歴史を知り、作品をみて、行きたい想いが募るのは悪いことではないなと思っています。