Minato's memo

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トリノ五輪 選手紹介(4)女子シングル編

SP 日本時間2/22 3:00AM 
FS 日本時間 2/24 3:00AM

順当ならこちらもロシア優勢、と言いたいとこですが、混戦という意味ではこの種目が一番ではないかと思います。新採点では一発型選手では勝てないようになってはいますが、過去3回の五輪は若さや勢いが 制していますので出場者は皆メダル候補といっても過言ではないかと思います。

荒川静香(日本)
2004年世界選手権優勝時の勢いはまだ取り戻せていない、そんな印象です。彼女、元々体重が60kg(身長166cm)あるのをトレーニングで絞るのですが、2004年以降身体は細いまま。あまり表に出ませんがスタミナが一番辛いとこなんではと思います。新採点以降ジャンプとスピンの精度が要求され、特にジャンプでの回転不足という悪い癖もここにきて首を絞めてるかなと思います。滑りの品格、演技の風格、表現はどの選手にも負けないものがあります。フリーは「トゥーランドット」に戻しました。演技に執念をみせられるか、期待したいです。
2004年世界選手権1位
ISUランキング2位
村主章枝(日本)
全日本でのスーパー演技も世界にもっていったらあの時点では5位くらい、ジャンプの成功と、他の技術の精度が上位を伺う鍵になります。それと気がかりなのはソルトレイクシテイ五輪でのロシア系ジャッジに嫌われていた点、この4年で克服出来ているのか競技会では結果が出せてるとは正直言いがたいです。彼女が良い成績だったのはいずれも北米大会なんですね。良い時の演技を全て出せれば、メダルに手が届くかも。早くから新採点に対応した演技構成をしています。
2003年GPF1位
2005年世界選手権5位
ISUランキング4位

安藤美姫(日本)
典型的な天才型。もちろんすごい身体も鍛えているんですけど、精神的に負荷をかけて練習をしてきていなかったのでここにきて気持ちで負けている場面が多々あります。怪我は結構彼女デフォルトなので怪我の影響での失速は心配していませんが、五輪という雰囲気に耐えてゆけるのか、逆にお祭りとしての側面を楽しめるかによって変わるかと思います。ジャンプは全盛期に比べて回転不足が目立つので戻ってきているのかも鍵。4回転は降りても認定はされないんじゃないかな。
2004年GPF4位
2004年世界選手権4位
2005年GPF4位
2005年世界選手権6位
ISUランキング3位

イリーナ・スルツカヤ(ロシア)
母親の病気、自身の病気、いろんなものを背負って尚輝く現世界女王。ジャンプの安定感は世界屈指ですが、不安があるとすればフリップの出来。ソルトレイクシティ五輪も、先のGPFもフリップのミスで泣く事になりました。強すぎる故プレッシャーにやや弱い場面もありますがノーミスでくれば間違いなく金メダルです。
2005年世界選手権1位
ISUランキング1位

エレーナ・ソコロワ(ロシア)
好不調の波がある選手ですが、今季は狙った大会では取りこぼしがないように感じます。スケーティングスキルにやや難がありますが、演技に明るさがあり、今季のフリー「ロミオとジュリエット」はロミオを演じるという演劇的表現とは違う、表現の新しさも話題。スポーツフィギュアの良いとこが見られるかもしれません。
2003年世界選手権2位

サーシャ・コーエンアメリカ)
技巧的には一番、表現も卓越していますが、やや集中力に欠けるとこがあり大きな大会ほどミスをしてきます。全米で長いこと勝てなかったのはその辺が大きいと思います。今季は怪我で出遅れという点もあるので意外ときちんと集中してくるかも。そうなると怖い存在です。
2005年世界選手権2位
ISUランキング5位

カロリーナ・コストナー(イタリア)
滑りの質が良く、ジャンプも切れる、スケートの良いとこが沢山感じられる演技をします。問題はコンスタントに成績が残せない事。表現にやや浅いとこがあるところ。衣装もやや「四季」という雰囲気に合ってない(苦笑)ただ、ノーミスできた場合、地元開催の利もありメダルどころか「金」の可能性を秘めたそんな潜在能力を感じます。
2005年世界選手権3位

キミー・マイズナーアメリカ)
3Aを持っています。演技全体がまだ幼いので前回五輪のサラ・ヒューズのような事を起こす程の選手ではないと思いますが、新採点型に合ったアメリカ選手、という印象。
2005年世界ジュニア選手権4位

サラ・マイヤー(スイス)
N杯では出来が良くなくて私の印象に残らなかったのですが今季の欧州選手権でSP3位というスーパー演技を見せて名前をアピール。清潔感ある演技で上位進出を伺います。フリーはスタミナが鍵。
06年欧州選手権4位

エレーナ・リアシェンコ(ウクライナ
4回目の五輪出場なのですが欧州選手権を怪我で欠場という心配なニュースがあります。旧採点で苦手なジャンプがあって上位進出を阻んでいますたが、新採点下ではジャンプの組み方次第で上位進出が容易になりました。その位基礎技術はしっかりしています。
05年世界選手権10位

ヴィクトリア・ボルチコワ(ロシア)
今季は怪我でシーズン前半の競技会を欠場。欧州選手権ではジャンプを決めたもののスピンやステップであまり難しい技が出来ず、順位的には低迷しています。本番までどこまで復調するか。
03世界選手権5位
エレーネ・ゲデヴァニシヴィリグルジア
現在のタラソワの秘蔵っ子。まだシニア選手並みの濃いプログラムで勝負出来ませんがジャンプの確実性を訴えるには充分な演技と衣装(笑)で上位を狙います。ノーミスなら大波乱の予感。
05年世界ジュニア選手権5位

本命スルツカヤ、対抗コーエン・静香、注意・章枝、穴コストナー・美姫って書いたら結構ぴったりで我ながらびっくり(笑)メディアの愚行に翻弄されず、皆力を出して欲しいです。