Minato Sugisawa's memo

旅・エンタメ・日々の覚書

羽生くんに限らない話

GPS中国大会、大変な事態となりました。まずは羽生選手、ヤンハンの無事な回復を祈ります。本当、ほんの30分前はバスの中でミーシャの神演技を見るのを楽しみにしていたのになぁ。

一応これでも観戦歴が長いので、こういう場面というのは結構みています。古くは1995年全日本フィギュアでの井上怜奈選手。ツイッターで怪我や病気で・・・という書き方をしたのは彼女のことがあったからでした。怜奈ちゃんはインフルエンザの高熱で、要するに事前に体調が悪いことを自覚しながら強行出場し、演技後リンクから担架に運ばれて退場しています。「事前」に「病気」で、しかも全日本とはいえ1995年はリメハンメル五輪翌年の、いってみれば全日本の中でも一番優先度の低い競技会にも関わらずです。どのような競技会であれ、出場するとなれば目標にし、今置かれている状況の中でそれこそ死ぬ気でベストを尽くすのがスポーツ選手なんだと思います。

羽生くんに関しては五輪時のプレビュー記事で彼の発揮力の高さは喘息を持っていたり、少し身体が弱いことを自覚しているところからくるんだろうな的なことを書きました。怜奈ちゃんも喘息持ちでこの二人の生き様が被るとも書いてます。だからこそこの二人の競技へのあまりに純粋で真摯な向き合い方は病気で何度も死にそうな思いをしている者が持っている「次があるとは限らない」だから今出来ることを精一杯やるという意思からくるものであり、常人にはたどり着けない領域だと思います。そしてそんな人は世界にはごくわずかで、そんな無茶な人達の集まりなのがスポーツの世界だと思っています。

ああいう場で関係者が棄権を勧められながら強行出場に至るというのは何度も見てきた場面です。91年ワールドのみどりさん、トリノ五輪のジャン&ジャン組、2003年世界選手権のシェン&ツァオ組、ひょっとしたら2013年全日本髙橋大輔選手も後々あの時の状況は試合に出られる状態ではなかった、ということになるのかも知れないし、小塚選手も未だにジャンプにLoを入れてないところをみると状態は良くないのかなと思います。

だから選手の「出たい」という意思は最終的に尊重されるしかない状況ですが今回は頭を打っている可能性もあり、命へのリスクが高い事例であること、今まで重大事故としてはダンス、ペアの落下事故が起こりうる競技だけだったので(それもどうかと思いますが、ペア、ダンスの場合はこの場合こういった場面では棄権していたので)客観的なメディカルガイドラインが必要だという契機になればと思います。