Minato Sugisawa's memo

旅・エンタメ・日々の覚書

2022北京五輪(3)「ボレロ」の競演


ボレロ」という曲はシンプルながら超がつく緻密な構成でこれをフィギュアスケートに持ち込むというのはかなりチャレンジングでした。で、その構成、オリジナル性を損なわず氷上で再現したといえば1984年のアイスダンスカップル、トーヴィル&ディーンです。今見ても緊張感と何ともいえない独特の雰囲気がある演技です。同時の採点、「オール6.0」という偉業を成し遂げたのち、この曲は長らく他の選手が使うには・・・という禁断性のある演目となりました。

あとは演者を選ぶ印象があります。直近ではカロリーナ・コストナーの「ボレロ


原曲を生かし、バレエ要素が存分に入った素晴らしい演技でした。彼女はその能力に対し戦績が長らく見合ってなかったですが、ソチの銅メダルで昇華されたかなと思います。本当、美しい・・・。

北京五輪では男女シングルのメダル候補が揃ってフリーで「ボレロ」を使います。両カテゴリーで使われるのはかなり珍しいです。もはやトーヴィル&ディーンなんて・・・という世代で使用する曲もアレンジが入ったものになります。神々しい雰囲気が出せるので演技がハマった時の熱狂が今から楽しみです。


宇野昌磨選手の「ボレロ」。鍵山選手の「グラディエーター」と宇野選手の今回の「ボレロ」衣装に双子感があって、氷上での闘いという「ファイター」感があります。宇野選手は特に鎧っぽいコスチュームですし。最初から最後まで「強い」=スピード感のある演技で過去のボレロとはまた一味違った味わいです。


カミラ・ワリエワの「ボレロ」。SPの方がバレエ的表現が丁寧で FSは先人に比べるとバタついている印象ですが、その難易度に対して滑る力も凄まじく「絶望」と言われてしまう所以です。女子フィギュアはこの4年で一気に高難度化しましたがその象徴のような存在はこの4年の牽引していた他のロシア勢ではなく、今季シニアデビューの彼女になるというのが美しくも残酷な現実です。

いずれにしても新しい時代の「ボレロ」になります。

ただね、お願いだからロシアは息の長い女子選手も育成して欲しい。人生100年の時代と言われる中、15、6歳でその頂点なんて辛すぎます。。。。